糖尿病の症状でEDになる場合がある?糖尿病とEDの関係とは
糖尿病の症状の中に、合併症として糖尿病性EDが見られる場合があります。
糖尿病によって陰茎が勃起しなくなることや、勃起が維持できなくなったことで満足に性交が行えない状態を言いますが、糖尿病はEDの発症率が通常の2~3倍高くなる傾向にあります。
糖尿病性EDの人はどのくらい?
40代以降で糖尿病を患う男性の半数がEDの状態で、60歳を過ぎるとその割合は6~7割まで増加します。
糖尿病性EDの人は全国で100~200万人いると言われていますが、治療を行っている人は1%程度です。
糖尿病性EDの分類
EDは4つに分類できますが、ストレスなどによる機能性ED、身体的な部分の障害による器質性ED、機能性障害と器質性障害が混合されている混合性ED、その他の要因によるEDです。
糖尿病性EDの場合は混合性EDに分類されますが、糖尿病性EDは高齢者が多いため単なる加齢によるものなのかの鑑別が難しい状況です。
治療法が大きく違うというわけではありませんが、糖尿病性EDの場合には症状が少しずつ進む特徴があります。
糖尿病性EDの原因
血糖値がうまくコントロールできないことで神経障害と血管障害が生じ、それが原因で糖尿病性EDを起こします。
勃起をするためには血液が陰茎に十分満たされる必要がありますが、そのためには自律神経が正常に働き血管を拡張させ持続的に陰茎平滑筋が弛緩することが条件となります。
しかし糖尿病の場合高血糖状態ですので、自律神経障害が起こり神経の伝達がうまく行われません。
性的刺激による感度が鈍くなって勃起力に影響することになりますし、血管壁や血管内皮の障害で血管が硬くなれば血管拡張や陰茎平滑筋の弛緩を妨げることになります。
陰茎に血液が流入されなくなれば十分に勃起することができなくなり、結果としてEDを起こしやすくさせます。
陰茎白膜の弾性も低下するため陰茎内血液が流出し、さらにEDを進行させてしまいます。
糖尿病性EDの危険因子
血糖の平均や変動が悪く、糖尿病合併症や動脈硬化がある場合には要注意です。また、高齢者や糖尿病の罹病期間が長い場合にはさらにリスクが高くなります。
糖尿病性EDが疑われる場合には、糖尿病で担当している内科、もしくは泌尿器科などで相談してみると良いでしょう。
糖尿病性EDの治療方法
糖尿病性EDの場合の治療は薬で行われますが、日本国内で使用できるED治療薬は現在3種類あります。
比較的安全に使用することが可能な薬ですが、他の薬と飲み合わせることで危険な場合もありますので医療機関に相談してから処方してもらうようにしましょう。
まずは医師に相談を
糖尿病の場合には様々なことに注意する必要がありますが、症状としてEDになる場合もあります。
その場合にはパートナーとの関係にも関わることですので、一人で悩まずまずは担当の医師に相談してみましょう。