タバコを吸うことによるニコチンの害とは?
タバコを吸うことが止めることができない人は、ニコチンによる依存性が高まっている状態かもしれません。
ニコチンとは?
ニコチンはタバコの煙を吸うことで脳に快楽をもたらす神経毒の非常に強い成分です。
繰り返しタバコを吸い続けることで体内からニコチンがなくなれば離脱症状となり、集中力の低下やイライラ感、無気力といった症状が起こってまたすぐタバコを吸いたくなる中毒症を起こします。
また、ニコチンは害虫駆除に使用する農薬と同じくらい毒性が高く、脳を洗脳する成分であるということを理解しておきましょう。
タバコに含まれるタールとは
タバコの葉に含まれる有機物質に熱分解することで発生する植物樹脂(ヤニ)=タールがあります。
タバコのタールは約4,000種類以上化合物が含まれているといわれており、さらにそのうちの約200種類は人体に有害作用をもたらす物質で発がん性物質などが含まれています。
タバコは一酸化炭素による害も
一酸化炭素はタバコの葉が不完全燃焼した際に生じる物質で、体内に入り血液中に取り込まれると酸素の200倍以上の速さでヘモグロビンと結合します。
それにより血液の酸素運搬機能が阻害され全身に酸素が行き渡らない状態となり酸欠状態を起こします。
ニコチンが身体に及ぼす影響
タバコに含まれるニコチンの作用で血管が収縮を起こし末梢血管への血流は減少します。それによって血圧が上昇しやすくなって血管や心臓に損傷を与えてしまいます。
さらにニコチンはコレステロールを酸化させる作用があるため、善玉コレステロールを悪玉コレステロールに変化させてしまい、ホルモン分泌を盛んにさせて血液の凝固性を高め動脈硬化の要因となります。
動脈硬化の要因として、加齢、コレステロール、高血圧など血管壁を厚くすることで血液を通りにくくさせて体中の細胞には酸素や栄養が行き届かない状態になってしまうので要中止です。
医学的にも認められる禁煙効果
喫煙者が禁煙した場合、最後の1本を吸ってから10年後までどのような改善効果が起こるかは次のとおりです。
禁煙20分後には血圧が正常化し始め頻脈が改善して手足の皮膚温が上昇し、24時間後には心筋梗塞や狭心症になる確率が下がり、2日後には味覚や臭覚が回復し始めてきます。
禁煙3日後にはニコチンは身体から完全に消えて気管支が広がり呼吸が楽になります。
さらに2~3週間後には循環が改善し、肺機能は3割向上して肌がすべすべになります。
肺がんの確率は5年後半分に、10年後には10分の1まで低下します。
タバコによる害を受けないために
タバコを止めようと決心したのにまたつい吸ってしまって止められないのはニコチンによる依存性を高める作用が働いているからです。
毒性の強いニコチンは依存性だけでなく、様々な形で人の体を蝕んで行きますのでタバコを控えることが良いでしょう。
そしてタバコを吸うと副流煙などで周囲の人を巻き込むことになるということも理解しておきましょう。
どうしても自分の意志で禁煙することが難しい場合には、外来禁煙などを受診する方法もあります。